研究内容

October 13, 20224 min read
研究アプローチ
研究アプローチ

研究概要

信頼されるAIシステムの基盤となる基礎技術の創出を目的として、主に幾何学的なアプローチに着目することで、大量パラメータを利用する現代的な機械学習と、推論根拠の解釈性に優れた記号推論の融合を実現します。記号推論を前提とした機械学習システムを設計・構築することで、機械学習がもつ信頼性についての課題と、記号推論が持つロバスト性についての課題を同時に解決します。

機械学習グループ

記号推論に接続する機械学習

隣接代数と情報幾何学を用いることで、離散構造を取り込んだ統計的機械学習が可能となり、その挙動を幾何学的に解析することができます。 そこで、⾏列やテンソルを離散構造上の標本集合とその上の確率分布と捉えることで、それらの対象上での連続最適化によって機械学習を実現するとともに、同様の空間での連続最適化として定式化される記号推論を統合することで、記号推論が接続された機械学習モデルを構築します。

代表者:杉山 麿人(NII)

記号推論グループ

機械学習に適応したロバストな推論技術の実現

記号推論では知識を論理式で表現し、記号処理に適したデータ構造を基に論理的帰結や制約を満たす解を計算します。 これらの処理において、論理式・解釈を⾏列・テンソル・ベクトル表現し、線形空間におけるコスト関数の連続最適化問題として定式化することにより解を求める⽅式を開発・実装します。

代表者:井上 克巳(NII)

アルゴリズムグループ

記号空間コンパイルに基づく高速計算の実現

記号推論に接続する機械学習におけるスケーラビリティの課題を解決することを目的とし、記号空間を圧縮表現するデータ構造の考案およびデータ構造を用いた効率的な学習および推論アルゴリズムを考案します。

代表者:西野 正彬(NTT)

モデリンググループ

機械学習に適応した論理推論によるモデリング技術の確立

基本となる手法の調査および既に開発済みのモデリングシステムを本プロジェクトで拡張するための拡張部分の準備にあたる実装を行います。

代表者:小島 諒介(京大)